2018.09.03(月)
ドローンの照明効果は期待大!ライトアップだけじゃない警備にも?

ドローンが照明の分野でも利用されているってご存じですか?ドローンといえば荷物の運搬や空中での撮影に使うものだという印象がありますが、それだけでなく積んだ照明によって周囲を照らすという利用法もあるのです。
これにより、CMのような映像表現の分野はもちろんのこと、災害救助や害獣駆除、警備といった分野でのドローンの活躍が期待されています。
そのためこの記事では、まだあまり知られていないであろう、照明器具としてのドローンの利用法について紹介していきたいと思います。
ドローンは照明もつけられる?!
ドローンといえば、離れた場所へ荷物を運んだり、空からの撮影(空撮)をしたりする機械だというイメージが強いと思います。しかし、現在はドローンに照明を搭載し、空から灯りで照らすという利用法が普及しつつあるんです。
たとえば、株式会社アマナビの空撮部門airvisonは、ドローンによって好きな場所をライトアップするサービスを提供しています。このドローンには最大13万ルーメンというライトが積まれており、周りが真っ暗な状況でも撮影したいものを明るく照らすことが可能です。
他にも、とあるイギリスの保険会社では、ドローンを使って夜道を照らすサービスを考案しています。これは夜道を歩くときに、利用者にアプリを使って照明を搭載したドローンを呼び出してもらい、目的地までの道のりを照らすというものです。
このようにドローンを照明として利用するのに合わせて、ドローンに搭載するための照明の開発も進められています。2017年には日本のシナジーテックという会社が、ドローン搭載用のLED照明器具を開発しました。この照明はドローンに搭載するために、明るさと軽さを兼ね備えたものとなっているそうです。
このように、現代ではドローンを照明として利用する文化が着々と広まりつつあるといえるでしょう。

照明によってどんな効果がある?
ドローンに照明を搭載する文化が広まりつつあることは分かりました。では、そうして照明を積んだドローンには、具体的にどのような効果が期待できるでしょうか。
「ドローンライティング」といって、CM撮影や写真撮影などの映像分野では照明を積んだドローンを使うことはすでに一般的になってきています。ドローンを飛ばすことによって、照明の設置が難しい場所でも自由に照らし方を選ぶことができるからです。
また、ドローンを照明として利用する場合、設置が簡単な為に従来よりも費用を安く抑えられることもあるようです。さらに、このドローンライティングは、単に映像分野だけの利用にとどまりません。
ライブのようなエンターテイメントをはじめ、災害救助、遭難者の捜索、害獣駆除などの幅広い分野への応用が考えられています。将来的には、地震が起こった時、ドローンを使って照明を確保し、夜の間も救助活動を続ける、といったこともありうるかもしれません。
また、「日中はジョギングする時間が取れない」「夏はアスファルトが熱くて夜しか犬の散歩ができない」という方にも、照明用のドローンが役立つ可能性があります。たとえばドローンは移動速度に合わせてGPSで利用者を追いかけるようにも設定することもできるため、夜道をジョギングや散歩する際にも役立てることができるのです。
警備にも役立つかも!
すでに説明したように、照明を積んだドローンはさまざまな分野への応用が進められています。そのため、もしこのまま進歩を続ければ、ドローンを使った警備も可能になるかもしれません。
先ほどイギリスの保険会社では、照明用のドローンを使って夜道を照らすサービスを考案していると述べました。このサービスをFleetlightと呼びます。Fleetlightは、アプリによって呼び出された3機のドローンが、1機は利用者の前を照らし、残りの2機が左右を照らして、利用者の周囲を明るくするというものです。
また、すでに簡単に述べましたが、ドローンはGPSで利用者の移動速度に合わせて飛行を行うことができます。その速度は、徒歩やランニング、自転車はもちろんのこと、なんと自動車にも対応することまで可能です。
郊外は都市部と違って民家や街灯の数が少なく、夜道が非常に暗くなる場合もあります。そのような夜道を帰らなくてはいけないのは、ケガをしたり犯罪に巻き込まれたりする危険性があり、特に女性にとっては不安なものでしょう。このようなサービスが広まれば、そういった夜道の不安を取り除くことができるようになるはずです。
また、このFleetlightプロジェクトはオープンソースとなっており、世界中の人々にその具体的な技術が公開されています。このまま普及が進めば、いずれ街灯に代わって、ドローンが夜道を照らすようになることも十分ありえるでしょう。

まとめ
荷物を運んだり、空撮を行ったりする以外に、ドローンには照明を積んで周囲を照らすという利用法もあります。そのため、ドローン搭載用の照明を開発している会社も存在するようです。
ドローンに照明を搭載するメリットは、主に照明の設置が難しい場所でも自由に光源を確保できる点にあります。この技術は主にCM撮影などの映像表現に利用されていますが、災害救助や害獣駆除の場面においての応用も進められているということです。
また、イギリスでは照明を積んだドローンによる警備も考案されています。これはアプリによってドローンを呼び出し、帰宅中の夜道を明るく照らしてもらうというサービスです。
郊外は街灯が少なく、夜になると真っ暗になるような地域も少なくないので、日本でもいずれこのようなサービスが実施される日も来るかもしれません。
