2018.09.03(月)
タイでドローンを飛ばすためには申請が必要!申請しないと飛ばせない

ドローンの醍醐味といえば、やはり空撮です。とくに観光地などで、キレイな空撮写真を撮りたいと思っている方は多いのではないでしょうか?しかし、その土地にはその土地のルールがあります。タイでは、ドローンを安易に飛ばすと大変なことになります。
タイにはドローンに関する厳しい法律があります。今回のコラムでは、タイのドローンに関する法律についてくわしく解説いたします。飛行させる前に、しっかり知っておきましょう。
2017年にタイには新たな法律が!
2017年、タイで新たにドローン関連の法律が発行されました。この法律は、総重量250g以上のドローンはすべて、飛行ライセンスの事前登録をしなければならないという法律です。登録していないドローンを許可なく飛行させた場合は、10万バーツ(日本円で約33万円)の罰金、または5年間の懲役刑を科せられてしまいます。
この法律は、現地の人はもちろんですが、観光客にも適用されます。日本からタイにドローンを持ち込んで操作したいという方は、法律をしっかり守らなければいけません。
日本の感覚でいえば、罪が重すぎるように感じますよね。しかし東南アジアでは、軍事的な対策のために、数年前からドローンに関する法が規制されています。海外では、現地の法にならって行動することが大切です。不用意にドローンを飛ばすことは絶対にやめましょう。

申請には条件がある!
タイでドローンを飛ばす際には、飛行ライセンスの事前登録をする必要がありますが、それと一緒に保険の加入も必要となります。この保険加入には条件があるので、渡航前に確認しておきましょう。
〇保険に入ろう
申請の前に、まずは保険に入らなければなりません。タイでドローン保険を扱っているのはDrone Thai Insuranceという会社です。この会社以外では加入できないそうなので気を付けましょう。
こちらの保険には、A~Cまでの3タイプがあります。下記ではそれぞれの保証内容の違いをご紹介します。価格や保証内容を確かめて、自分に合った保険を選びましょう。
保険料…年間で3,000バーツ(日本円で約1万円)
対人事故・物損事故…100万バーツ(日本円で約340万円)
保険料…年間で4,570バーツ(日本円で約1万5千円)
※ドローンを破損してしまったときは、購入額の5割を保証してくれます。
対人事故・物損事故…100万バーツ(日本円で約340万円)
保険料…年間で6,440バーツ(日本円で約2万2千円)
※Bタイプと同様に、ドローンを破損してしまったときは、購入額の5割を保証。
対人事故・物損事故…100万バーツ(日本円で約340万円)
〇保険申請の際に必要なもの
どのタイプの保険に入るか決まった後は、保険を申請するときに必要なものを用意しておくことで、スムーズに申請ができます。
①ドローン本体
②ドローンのシリアルナンバーが入った書類の原本
③ドローンを購入した際にもらったレシート
④自分のパスポート
⑤ドローンの写真(前後左右・上下・シリアルナンバーの合計7枚)
⑥ドローンの飛行映像
⑦保険料
用意する必要なものが多いため、申請をするときに忘れないように気を付けましょう。この会社はタイのタリンチャンという地区にあります。タイの首都バンコクの中心からはやや離れたところにあるので、渡航前にアクセスを確認しておきましょう。

申請にはドローンも条件がある!
ドローンの申請は、NBTCという機関に申請をする必要があります。下記の条件に当てはまるドローンは、NBTCの許可が必要になります。条件に当てはまらないドローンは申請しなくても大丈夫です。しかし、基本的に空撮を目的とするようなドローンであれば、申請をしなくてはなりません。
〇ドローンの申請が必要になるケース
・カメラ機能の付いているドローン
・総重量が2kgを超えるドローン
また、25kgを超えるような大型のドローンになってくると、運輸局の許可も必須になってきます。タイはドローンに厳しい国なので規制は厳しいですが、しっかり申請はパスするようにしましょう。
申請に必要なものを知ろう
ドローンの飛行申請をNBTCへ提出するときには、持参しなければいけないものが多数あります。忘れないようにチェックしておきましょう。
①ドローン本体
②ドローンのシリアルナンバーが入った書類の原本
③自分のパスポート
これらを持参すると、現地で申請書を書くことができます。申請書では名前や生年月日はもちろんのこと、現地の住所や仕事、ドローンの情報(シリアルナンバーや重量など)まで記入しなければなりません。漏れのないようにしっかり記入しましょう。この許可申請には費用がかかりません。申請にもそれほど時間はかからないので、それほど心配する必要はないでしょう。
また、ドローンの飛行申請にはもうひとつ、CAATという機関にも提出しなければなりません。CAATとは民間の航空当局のことで、この申請が冒頭で前述した「政府に登録」に当たります。このライセンスがないままドローンを飛行させると、違法行為になることもあるので注意しましょう。
①自分のパスポート(原本)
②パスポートのコピー(3枚)
③ドローンの保険の書類
CAATの申請では、ドローン本体の提出は必要ありません。記入書類は現地でもらうことができます。この申請も料金はかかりませんが、取得までに2ヶ月~3ヶ月ほどかかるので注意してください。
タイでドローンを飛行させようと思うと、NBTCやCAATなどの許可や申請が必要になります。書類などを準備するものが多いですが、ひとつでも漏れがあったら大変です。しっかり計画を立てて、すべての申請をおこなってからドローンを楽しみましょう。

まとめ
タイではドローンの規制が厳しく、違法に飛行させれば多額の罰金や懲役刑を科されてしまいます。保険やNBTC・CAATの申請などは、準備するものが多いですがしっかりこなさなければなりません。
申請が必要なドローンには条件があるので、自分のドローンが当てはまるかどうか確認してきましょう。きちんと正規の手はずを踏んで、楽しくドローンを使ってくださいね。
