2018.07.26(木)

ドローンに必要?「陸上特殊無線技士」と「アマチュア無線」について


空撮や測量など、さまざまな分野での活躍が期待されているドローン。2010年ごろから爆発的に普及したこともあって、趣味の写真撮影にドローンを使っているといったかたや、これからドローンパイロットを目指しているというかたもいるかもしれません。

ラジコンヘリとは違い、ドローンは産業やビジネスにも利用されている実用的な技術です。仕事でドローンを使うにあたって、「資格」や「免許」が必要になるかどうか、気になりませんか?

本コラムでは、これからドローンを使った空撮やビジネスをおこなっていきたいかたに向けて、ドローン関係の資格について解説します。そのなかでもとくに重要な「アマチュア無線技士」と「陸上特殊無線技士」の資格がどんな場面で必要になるのか、確認してみましょう。


ドローンを飛ばすために必要な資格とは

結論からいえば、ドローンを操縦するために資格や免許は必要ありません。飛ばすだけならそれこそ買ったその日に誰でも飛ばすことができます。

とはいえ、街中ではドローン関係の資格取得を謳ったドローンスクールや、ドローンの資格認定試験の広告を見かけることがあります。実際、ドローンに関する資格が存在することは確かです。

趣味で使うならともかく、ドローンで仕事をするなら資格が必要なのではないか、とお考えのかたも少なくないでしょう。

そこでまずは、どんな場合に資格が必要になるのかをご説明します。ドローン関係の資格が必要になるケースは、大きく分けて2つです。

ドローンをFPVで操縦する場合

FPVによる操縦とは、「First Person View」すなわち一人称視点でドローンを操縦することです。ドローンに搭載したカメラからリアルタイムで映像を受信して、ドローンの視点を見ながら操縦することをいいます。

FPVのメリットとしては、まずまるで自分が空を飛んでいるかのような、臨場感と迫力のある操縦ができることです。ドローンによるレースなどでは、主にこのFPVを使ってドローンを飛ばし、飛行機のパイロットのような視点での操縦を楽しめます。

もうひとつのメリットは、ドローンを自分の視界の外で操縦することができる点です。たとえば瓦礫に埋もれた災害現場や建設途中のビルの上層など、人が立ち入ることのできない場所にドローンを飛ばす際、実際に操縦者がその場にいなくてもドローンを手足のように動かすことができます。

非常に魅力的なFPVでの操縦ですが、通常のドローン操縦のように無資格でおこなうことはできません。FPVで操縦するには、コントローラーから操作命令を送る電波だけでなく、「映像を送る電波」をドローンとやり取りする必要があるためです。

映像データをドローンとやり取りするには、特定の周波数帯を使って電波を飛ばす必要があります。そして、その周波数帯で電波を飛ばすためには「アマチュア無線技士」の資格が必要になるのです。

ドローンで高高度から空撮する場合

アマチュア無線の資格とは別に、もうひとつドローンの運用に資格が必要となるケースがあります。それが、ドローンを高高度で飛行させて空撮する際など、強力な電波を飛ばすことになる場合です。

通常、ドローンは無線LAN(Wifi)の電波を使って操縦しています。しかし、Wifiの電波は長くても50m程度しか届かないため、ドローンと操縦者が50m以上離れてしまうと操縦が難しくなります。

ドローンを飛行させる高度が高くなれば高くなるほど、操縦者との距離は遠くなり、Wifiの電波ではパワー不足に陥ってしまうわけですね。

そこで、より強い電波を飛ばす必要が出てくるわけですが、強力な電波は付近の無線機器に影響を与える可能性があるため、利用には資格が必要になります。

この強力な電波を扱うための資格を「陸上特殊無線技士」といい、高い場所から高解像度の空撮をおこなうためには陸上特殊無線技士の資格を取得しておかなければならない可能性があります。

「アマチュア無線資格」と「陸上特殊無線技士資格」、この2つはドローンを運用するうえで、場合によっては必要になるかもしれない資格です。


コントールが壊れたら!


FPVをするなら!第4級アマチュア無線技士の資格

FPVでドローンを運用するには、アマチュア無線技士の資格が必要になります。アマチュアとはプロではない素人のことを指す言葉で、アマチュア無線技士の資格を取得しておくと、商用利用しない無線電波を飛ばす設備(無線局)の操作ができるようになります。

映像を配信するために電波を飛ばすドローンは「無線局」という扱いになるため、アマチュア無線技士の資格が必要になるというわけですね。

アマチュア無線の資格は4つの級に分かれています。以下に、それぞれの級について軽く解説しておきます。


第1級アマチュア無線技士

すべてのアマチュア無線局の設備を操作できる資格


第2級アマチュア無線技士

出力200w以下のアマチュア無線局の設備を操作できる資格


第3級アマチュア無線技士

50w以下のさらに低出力なアマチュア無線局の設備を操作できる資格


第4級アマチュア無線技士

20w以下のきわめて低出力なアマチュア無線局の設備を操作できる資格


ドローンをFPVで操縦する場合、第4級以上のアマチュア無線技士の資格が必要になります。基本的に第4級がもっとも資格取得の難易度が低いので、まずは第4級の取得を目指しましょう。


第4級アマチュア無線技士の取得方法

第4級アマチュア無線技士の資格を取得するには、主に「直接試験を受ける」方法と、「資格養成講座を受講する」方法の2通りの方法があります。

直接試験を受ける場合、講座を受講しない分費用は7,500円程度と比較的安価に抑えられますが、合格率は70%以下と絶対合格できるわけではありません。アマチュア無線技士は国家資格なので、相応の難易度があると考えておいたほうがよいでしょう。

養成講座に通う場合、JARD(日本アマチュア無線振興協会)が資格試験まで行ってくれる講座を実施しています。費用は23,000円程度と安くはありませんが、合格率は99%と非常に高いので、より確実に資格取得を目指すなら講座に通うのが無難です。



仕事で空撮をするなら!第三級陸上特殊無線技士の資格

ドローンを空撮に使う場合、撮りたい映像によっては資格が必要なレベルの電波を飛ばす必要が出てくるかもしれません。したがって、とくに仕事で空撮をおこなう場合は、陸上特殊無線技士(陸上無線技術士)の資格を取得しておいたほうがよいとされています。

陸上特殊無線技士の資格はアマチュア無線と同様、使用できる機材のレベルに応じて3つの級が設定されています。まずはそれぞれの級について、軽く解説しておきます。


第一級陸上特殊無線技士

テレビ、ラジオの放送局や防災無線など、大出力の無線設備を扱う資格。


第二級陸上特殊無線技士

気象レーダーやスピード違反の取り締まりレーダーなど、比較的低出力の無線設備を扱う資格。


第三級陸上特殊無線技士

タクシー無線や消防、警察が使う車載無線のような、より低出力な無線設備を扱う資格。


基本的に級が下がるほどに扱える無線設備の出力は小さくなります。ドローンの場合は「第3級陸上特殊無線技士(通称:3陸特)」の資格を取得しておけば間違いはないでしょう。

第三級陸上特殊無線技士の取得方法

第三級陸上特殊無線技士を取得するには、アマチュア無線同様に2通りの方法があります。国家試験を直接受ける方法と、講座を受けて資格試験に挑戦する方法です。

直接試験を受ける場合、試験費用は5,100円になります。別途独学で陸上特殊無線技士試験の過去問などテキストを用意するなら、そちらの購入費用も必要になることでしょう。

講座を受講する場合、講習会に参加するほか、eラーニングなどの通信講座を活用する方法もあります。自分のスケジュールやお住まいの地域と相談して、受講しやすい講座を選ぶようにしましょう。

第三級陸上特殊無線技士資格の難易度は、合格率でいうと70%~80%程度とされています。



まとめ

ドローンの操縦そのものには資格も免許も必要ありません。しかし、ドローンの操縦方法や使用する状況によっては、強力な電波をやり取りする必要があり、その電波を扱うのに資格が必要になる場合があります。

FPV視点でドローンを操縦したい場合は、最低でも「第4級アマチュア無線技士資格」が必要です。

Wifi電波の届かない高高度から空撮をおこないたい場合は、最低でも「第三級陸上特殊無線技士資格」が必要です。

アマチュア無線や陸上特殊無線技士(陸上無線技術士)の難易度は、講座を受講すればそれほど高くないとされています。

この先、仕事や趣味でもっとドローンを活用したいとお考えのかたは、ドローンでできることの幅を増やすためにも、これらの資格を取得してみてはいかがでしょうか。

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