2018.07.26(木)

人口集中地区って何?ドローンを安全に飛ばすために必要なポイント


ドローンの役割が注目され比較的手に入りやすくなったと同時に、2015年に航空法が改正され、ドローンを含む無人航空機に関する基本ルールが法律で定められました。

とくに人口集中地区(DID)についてのルールは、ドローンを飛行させるにあたっては「知っておかなければならない」部分です。

今回はそんなドローンを飛行させるルールについて見てみましょう。


そもそも人口集中地区ってなに?

明治から戦後間もなくの時期、「××市」というのは地域の中心であり人口が集まる街、「○○郡××町(村)」というのは農漁業が盛んな地域ということで区別することが可能でした。つまり「人口が集まっているところ=××市の区域」と考えればよかったのです。

しかし戦後地方自治体の役割が拡大し「その受け皿」を作る必要があったため、1953年以降「市町村を合併させる取り組み」が進んでいきました。それが昭和の大合併ですが、その結果「小さな農村」が「大きな市」に合併されるようなことも多く「市のなかに人口が少ない地域」が生まれることになったのです。

ただ人々が集まる地区というのは汚水処理や学校教育・治安維持などさまざまな問題が発生しやすく、地域問題を考えるうえで区別する必要があります。

そのため5年ごとに行われる全国的な人口調査「国勢調査」の調査区を基準に「人口密度が4,000人/km2を上回る地域」をピックアップし、隣接した地域の人口合計が「5,000人以上」の地域を「人口集中地区」と定義し区別したのです。

この人口集中地区について「Densely(密集して) Inehabited(住んでいる) District(地区)」の頭文字を取って「DID地区」と表現することもあります。

さて、そのような人々が集まる地域で万が一、空中から何かが落下したら住民や通行人などに被害を与える可能性が高くなります。ドローンは「200g」を境に飛行許可の不要必要が区別されていますが、「人口集中地区」においては「200g以上」の機体であれば「飛行許可」を取る必要があるのです。


人口集中地区以外でもドローン使用で注意する点

人口集中地区以外でドローンを飛ばす場合でも、許可を取らなければいけない場面はいくつもあります。

空港や基地周辺は許可が必要!

重い飛行機が離着陸する場面というのは「飛行機操縦で最も神経が必要なとき」ともいえます。そのため空港周辺はさまざまな規制が設けられています。

例えば建物の高さ制限。飛行機が建物に激突しないよう空港周辺では滑走路に対し「進入表面」という区域が設けられています。この進入表面上に建物などの設置を制限することで飛行機の安全を確保しているのです。

例えば羽田空港(東京国際空港)のD滑走路が建設された際、東京湾アクアラインの川崎側入り口にあるピラミッド状の建物(浮島換気塔)が「進入表面」に含まれることになりました。そのためピラミッドの頂上を撤去し、進入表面を安全に飛行できる対策を取っています。

また最近では「バードストライク」が大きな問題になっています。飛行している鳥が飛行機の本体に当たるだけでなくジェットエンジンに吸い込まれてしまい、エンジンの内部が破壊されてしまうのです。 「ハドソン川の奇跡」と呼ばれた2009年の航空機不時着事故も、このバードストライクにより2つのエンジンが両方止まってしまったことが原因とされています。エンジンの停止は多くの乗客の命を危険に晒してしまうため、最近では空港周辺の対策が強化されるようになりました。

こうした問題は「ドローン」でも同じです。もし離陸している飛行機の経路上にドローンが飛んでおり、エンジンに吸い込まれたとしたら……。こうした安全上の懸念から、空港周辺はドローン飛行が制限されており、関係する空港などと時間を調整したうえで飛行許可が必要となります。

基地周辺も同じように飛行機やヘリコプターが出入りするほか、低空飛行で侵入できるドローンはセキュリティ上の理由もあり飛行が制限されているのです。

地上から150メートル以上も許可が必要!

地表・水面から150メートル以上の空域は防災ヘリコプターや飛行機などが飛ぶ空域となっており、とくに200メートル以上に関しては航空管制を受けなければなりません。

またこの空域のヘリコプターや飛行機はドローンに比べると速い速度で飛行していることが多く、小さく遅いドローンを避けることは困難です。

そのためこの地上から150メートル以上に関しても、ドローンの飛行には許可が必要となっています。

目視できない状況では飛行禁止!

飛行機や自衛隊のヘリコプターが悪天候や夜間でも飛行できるのは、空港周辺から発せられる電波をキャッチして自分の位置を確認することができるからです。また航空機同士も電波を発信しており、衝突などの危険を回避することが可能です。

しかし小型のドローンではこうした対策ができず、「ドローンの機体が見えない」夜間や目視できない遠くで飛行させると墜落や衝突の危険性が高まります。こうしたことから目視できない状況でドローンを飛ばす場合には安全性を確保したうえで飛行許可が必要です。

そのほかにも

・お祭りなどのイベント

・行事などの上空

・危険物をドローンで輸送

・ドローンから物を投下する

といったことは原則禁止となっており、こうしたことを必要とする場合には飛行許可を取らなければなりません。

200g未満のドローンでも飛行できない場合が!

航空法は200g以上のドローンを対象としており、それを超えない「トイドローン」とも呼ばれる機種は対象外です。しかし別途法律で規制されている場合も少なくありません。

例えば日本も中央官庁が集まる霞ヶ関地区では、万が一ドローンに有毒ガスなどを詰み拡散すると大きな影響を及ぼします。他にも原子力施設など「高度なセキュリティ」が必要な地区では小型のドローンでも飛行には許可が必要となります。

またドローンが風などで煽られ落下した場合、小さくてもケガなどの恐れがあります。そのため公園などでも「危険行為」のひとつとして禁止されていることがあり、注意が必要です。


人口集中地区でドローンを飛ばしたいときは?

では人口集中地区など、ドローン飛行が禁止されている場所で飛ばすにはどのように飛行許可の申請をしなければならないのでしょうか。

飛行許可の申請は地方航空局へ

ドローンの飛行許可を申請する先は国土交通省の地方航空局です。西日本(富山県・岐阜県・愛知県より西側)を大阪航空局、東日本(新潟県・長野県・静岡県より東側)を東京航空局が管轄しており、高度150メートル未満の飛行ではインターネット上または地方航空局への郵送・持参のいずれかによる申請が基本です。

申請に必要な内容は?

地方航空局への郵送・持参にあたっては「無人航空機の飛行に関する許可・承認申請書」というテンプレートが用意されています。インターネットからの電子申請でも同じような内容を入力することになるため、この書類に書く内容を確認してみましょう。

人口集中地区の上空を飛行させるにあたり、記載するのは次のような事柄です。


・申請日

・申請区分(初めての場合「新規」)

・申請先

・申請者の名前、住所、連絡先(電話番号およびメールアドレス)

・飛行の目的(業務または趣味、その他。業務の場合さらに細かく選択)

・飛行する日時(飛行開始日【自】、飛行終了日【至】の両方を記載)

・飛行させる場所(住所、地表高さなど。別に広域図・詳細図が必要)

・飛行高度(地表からの高度を記入し、海抜高度は記入しない)

・申請事由(人口集中地区上空の場合「人又は家屋の密集している地域の上空」を選択し、「飛行禁止空域を飛行させる理由」に詳細を記入)

・無人航空機についての事項(新規の場合いずれも「別添資料のとおり」を選択し、「製造者」「名称」「重量」「製造番号」を別添資料に記載。なお改造しているドローンであれば安全性について詳細な内容確認が必要)

・無人航空機を飛行させる安全確保について(マニュアル、第三者賠償責任保険など)

・操縦する者の一覧(名前、住所など)

・ドローン飛行に関する知識・経歴・能力の確認書類

・必要に応じて飛行マニュアルなど

飛行許可が下りるまでにはどのくらいかかる?

地方航空局の飛行許可を出すうえで、担当者は安全な飛行かなどしっかりと審査をおこなっています。そのため「飛行開始日の少なくとも10開庁日までに提出する」ことが指定されているのです。

つまり、飛行の行いたい日の2週間前、連休を挟む場合はそれ以上前に提出する必要があるといえます。また申請に不備があると審査自体が遅れるほか「ほかの飛行申請」にも影響してしまう恐れがあるのです。

そのため飛行許可の申請は「余裕を持って」「しっかりと必要な内容を揃えてから」おこなうことが大切になってきます。計画的に進めれば安全面の配慮もしっかり考慮でき、万が一墜落させた際の対処などもしやすいでしょう。


ドローンを安全に飛ばせる「ドローン練習場」がある!

ドローンを屋外で飛ばそうとすると、実際にはさまざまな制約を受けます。といって人口集中地区内に住んでいて200g以上の機体の場合、練習のために毎回飛行許可を取るのは大変です。かといって区域外に毎回移動するのは大変ですし、山林や田畑の所有者に許可を取るのも難儀なもの。

こんなときは「屋内で飛ばせるドローン練習場」「飛行禁止区域外のドローン練習場」などを活用しましょう。

屋内ならドローンが飛ばせる!

航空法が対象とするのは「屋外の飛行」のため、建物の中など「屋内」であれば人口集中地区内でもドローンを飛ばすことは可能です。

しかしドローンを飛ばせるような高さの空間は自宅になかなかありません。階段の吹き抜けなどで飛ばすことはできても、衝突しないようにコントロールすることは難しいものです。また複数ドローンを飛ばすことは無理といってもよいでしょう。

そんなときは「屋内型のドローン練習場」を利用してみてください。体育館を活用したものなど、屋内型のドローン練習場は全国各地にあります。近くにあれば飛行許可が必要な区域から出るよりも短く済むため、一度探してみるのもよいでしょう。

屋外のドローン練習場がある!

国家戦略特区として「ドローン特区」があるなど、さまざまな分野でドローンの活用が期待されています。そのため場所によっては地方自治体なども巻き込み、屋外のドローン練習場が設けられていることも少なくありません。

練習場内であれば安全に配慮して自由に飛行させることが可能なため、風などの影響を考慮した実践的な練習ができます。連休など時間が空いた時には都心から離れ、自然豊かな地域でゆっくりとドローンを操縦するのも休暇の過ごし方としてよいかもしれませんね。


まとめ

200g以上のドローンは人口集中地区上空など、飛行許可を取らなければならない場面は少なくありません。それは「安全のため」であり、飛行禁止空域でドローンの飛行を禁止にするにはちゃんと理由があるのです。

しかし練習のため、毎回飛行許可を取ることも大変でしょう。そんなときは有料ながら飛行許可の必要ない、屋内型のドローン練習場を活用してみませんか。

また都心から離れ、自然豊かな地域の屋外型ドローン練習場で本格的な練習飛行に取り組むのもひとつの方法です。

ドローンを安全に飛行させるには練習を積んで、経験を豊富にするのが一番の近道です。練習場などを活用し、皆が楽しめるドローン飛行を目指しましょう。

SNSダミー

関連記事

SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト

SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト|SEOテキスト