2019.05.24(金)
ドローンを屋外で飛ばそう!注意点するべきポイントとおすすめ機種

近年ドローンはどんどん普及してきています。ドローンを屋外で飛ばす人をよく見かけるようになりました。個人的な飛行から空撮など、最近ではドローンレースといった競技もおこなわれています。
一人称視点の映像が楽しめるドローンも発表されて、ますます遊びの幅を広げているドローンです。こんな魅力の詰まったドローンを購入してみたい、飛ばしてみたいと思う人も多いのではないでしょうか。
しかし「ドローンを屋外で飛ばすには規制があるみたいで不安だ」「初心者向けの機体はあるのか」と不安を持たれる人も多いはずです。この記事ではそんな人の不安を解消するために屋外飛行の規制と初心者向けのトイドローンについて解説していきます。
目次
200g未満は規制対象外?ドローンの屋外飛行
200g以上のドローンの屋外飛行は航空法で規制がかけられています。たとえば、空港周辺・人口集中地区の飛行は航空法で規制されています。空港周辺の範囲はおよそ半径4㎞以内です。本来はもっと細かい指定があるのですが、基本的にこの範囲内は航空機の離着陸の妨げになるので、ドローン飛行は禁止されていると覚えておきましょう。
人口集中地区とは、人口密度が高いエリアです。ドローンの墜落した場合に人身事故につながる危険性が高いので、このエリアでの飛行は規制されています。こういった規制下でドローンを飛行させる場合には、許可が必要になります。許可をもらうには、国土交通省への許可申請が必要になります。
しかしこの許可申請ですが、簡単に通ることはありません。許可が下りるには申請者自身に「10時間以上の操縦経験」「確実な安全対策の知識」あるいは「ドローンの資格」が必要になる場合があります。したがって、初心者の申請が通ることは難しいです。
そんな初心者の方におすすめなのが、200g未満の機体のトイドローンです。200g未満の機体は規制が少ないので、初心者で気軽に飛ばしたい人向けのドローンといえます。
さらに言えば、初心者の方には200g以上のドローンの扱いは難しいものがあります。機体のパワーが強すぎて経験不足の操縦者には扱うと不安定な動きをさせてしまいがちです。ドローンは人にぶつかると、大きな被害につながります。最初はトイドローンで練習して飛行に慣れていくことをおすすめします。

トイドローンも対象となる法規制
こんな初心者向けのトイドローンですが、規制が少ないからといってどこで飛ばしてもいいというわけではありません。じつはトイドローンの飛行も状況によっては、規制される場合があります。
トイドローンは航空法では規制されていません。しかし小型無人機等飛行禁止法・電波法・公園条例・河川法・道路交通法、これら法律はトイドローンにも適応されます。小型無人機等飛行禁止法は国の重要施設周辺の飛行を禁止する法律です。ドローンによるテロ行為・情報収集を防ぐために定められています。皇居や国会議事堂などの重要施設の周囲300mが規制対象なので、飛行の際には注意しましょう。
電波法の規制もあります。トイドローンの中には5.8GHz帯という特殊な周波帯が使用されている場合があります。この周波帯の電波は強力で、扱うには「アマチュア無線技士免許」「陸上無線技士」といった資格が必要になります。
資格無しでの使用は電波法の違反になってしまいます。したがって、機体の購入の際には使われている周波帯の確認が必要です。初心者の方で最初にドローンを練習する場所に思い浮かべるのは公園や河川敷などの広い公共施設だと思います。
しかし公園での、ドローン飛行は禁止されている場合があります。昼間の公園は人が多く集まります。ドローンが墜落事故をおこした際に大きな被害になりやすいです。事故の危険性を避けるために飛行は禁止されています。
また河川法により、河川敷の飛行も場所によっては行政が飛行を禁止している場合があります。そのため河川敷でドローンを飛行させる場合には、管理する行政に確認を取る必要があります。
最後に、重要になるのが道路交通法の規制です。道路交通法の禁止条例では、交通の危険を生じさせる行為、または妨害する行為を厳しく禁止しています。公道上での離着陸・飛行は規制の対象になるので絶対におこなわないようにしましょう。
このようにトイドローンを屋外で飛行させるのも、さまざまな規制に引っかかってしまうことがあります。特に都内では飛ばせるところが本当に少ないです。そんな中でドローンの練習をしたい方は飛行場の利用をおすすめします。
また機体の貸し出しやインストラクターによるレッスンをおこなっている飛行場もあるので、これからドローンを始める人は利用してみてはいかがでしょうか。
ドローンの屋外飛行は天候に注意
これまではドローンの規制について解説してきましたが、ドローンを屋外で飛ばす場合には天候の注意も必要です。ドローンは精密機械ということもあり、天候の影響を受けやすいので、悪天候のときは飛行をおこなわないようしましょう。
特に雨天時のドローン飛行は絶対に避けましょう。ドローンには熱を逃がす穴がたくさんついていて密閉されていないため、そこから水が機体の中に入り込みます。多少の水であれば問題ありませんが、大雨で機体の中が水没するくらいに濡れてしまうと、モーターの故障や機体の姿勢を安定させるジャイロセンサーの故障につながります。
またドローンに影響が無くても、コントローラーに悪影響を及ぼす場合があります。センサーに水滴がつくと電波の受信がうまくいかずにコントロール不可の状態になってしまい、墜落事故につながってしまいます。雨天時の飛行は避けるようにしましょう。
強風にも注意が必要です。ドローンは風速5m以上のときは、機体が影響を受けやすいです。先ほど紹介したトイドローンは機体が軽いため、さらに風の影響を受けます。風があまりに強すぎると機体が煽られてしまい、コントローラーによる操縦が利かなくなります。
強風の際には墜落事故の原因になるので飛行を避けたほうがいいでしょう。また離着陸の際に砂が入り込んでしまうことも注意は必要です。換気用の穴から砂が入りこんでしまうとモーターの故障につながります。地面にシートを敷くなど対策を取りましょう。
ドローンの屋外飛行について解説してきましたが、実際に購入する際にどんな機体を選べばいいか疑問に思う人が多いでしょう。次の章からは屋外飛行用ドローンの選び方とおすすめ機能について解説していきます。

屋外飛行用ドローンの選び方とおすすめ機能
ドローンを屋外で安定して飛ばすには、ドローンを購入する際にチェックすべきポイントとして、さまざまな要素があります。具体的にはバッテリー・高度維持機能・GPS機能に注目して、ドローンを購入するようにしましょう。
飛行中のバッテリー切れは墜落事故につながります。ドローンに使われているものは30分持つものから5分しか持たないものも存在します。機体を選ぶ際にはバッテリー性能をチェックしましょう。
またバッテリーの残量が少なくなってくると自動で帰還してくる機能を持っている機体もあります。ドローンの操作に夢中になりすぎてしまい、時間を忘れてしまう方におすすめです。
また初心者の方には高度維持機能がついている機体の購入もおすすめです。気圧センサーにより高度・座標を制御して、空中で機体を静止させることが可能になります。他にもGPS機能がついている機体もおすすめです。
もしドローンが遠くに行き過ぎてしまい電波を受信できなくなってしまった場合でもGPSによる自動飛行で回収することができます。こういった機能がついていると墜落事故を防げるので、安心して飛行をおこなうことできます。
ある程度、操縦に慣れてきたらFPVドローンを購入してもいいかもしれません。FPVドローンは専用のゴーグルやヘッドセットに、ドローン視点の空撮映像を映し出す機体です。まるで空を飛んでいるような一人称の映像体験はものすごい迫力です。
初心者には周辺状況の危機管理などで扱いが難しいですが、遊びの幅が広がる機体なので、操作に慣れてきたら試してみるのもいいかもしれません。
屋外飛行ならこれ!おすすめトイドローン3つ
これまでは屋外用ドローンについて解説してきましたが、具体的にどんな機体があるのか疑問に思う人も多いのではないでしょうか。トイドローンは機体によって特徴・性能が異なります。この章では屋外飛行向きのトイドローンについて解説していきます。
- ●製品名 Tello
- ●特徴 この機体の特徴はスマートフォンからドローンを操作できることです。専用アプリケーションからの操作で自動離着陸ができるので、初心者の方にも操作しやすくなっています。またバッテリー残量が少なくなるとアラートで警告してくれる機能もついているので安心して飛行できます。
- ●会社名 DJI社
- ●製品名 HS200D
- ●特徴 この機体の特徴は充実した機能です。高度維持機能による自動ホバリングや自動離着陸機能やFPV機能などのこれを購入すればほぼ間違いないと言える機能がついています。サイズも大きいので他のドローンに比べて安定性もあります。
- ●会社名 Holy Stone
- ●製品名 HS160
- ●特徴 この機体の特徴は折り畳み機能です。ドローンを屋外で飛行させる際に持ち運びの問題があります。しかしこの機体はコンパクトに折り畳めるので持ち運びには最適と言えます。またバッテリーが2つ、ついているため長時間の飛行を楽しむことができます。
- ●会社名 Holy Stone
まとめ
この記事ではドローンを屋外で飛ばす上で必要になる、規制や機体の知識について解説してきました。特に規制の知識は屋外でのドローンでもっとも重要になるといえるでしょう。 まずは200g以上のドローンの規制です。
東京都内のような街中の飛行は、規制されていることが多いです。しかし200g以下のドローンは規制が少ないので、初心者の方でドローンを練習したい方は200g以下のトイドローンを購入することをおすすめします。しかしトイドローンにもまったく規制がないというわけではないので、気をつけましょう。
最後にもっとも気をつけて欲しいポイントとしては、ドローンは精密機械ということもあり天候に左右されやすいということです。雨天時は機体に水が入りこんでしまい故障の原因になるので避けましょう。
風が強い日の飛行も機体のコントロールが利かないので避けるべきです。こういった理由からドローンを屋外で飛ばすには重量やサイズの大きいものを選ぶといいでしょう。
