2019.03.14(木)
ドローン検定を受験する方法を解説!合格に向けた勉強法も紹介

ドローン操縦士やドローンデビューを果たそうとしている方のなかには、ドローンに関する資格を取得しようと考えている方もいるのではないでしょうか。ドローンの資格は、発行団体によってさまざまな資格があります。
そこで、今回は資格選びの参考になるように、ドローン資格のひとつである「ドローン検定」についてお話しします。ドローン検定の発行協会や概要、勉強方法、検定に役立つドローン用語などを解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ドローン検定はスクールに通わなくても取れる数少ない資格
ドローン検定は、無人航空従事者試験という「無人航空機を取り扱う従事者の知識を評価して、知識の向上と周囲へのドローンの理解を普及させること」を目的とした試験です。ドローン検定は、ドローン検定協会(株)が発行機関になっています。
ドローン検定取得のメリットは、飛行場所や方法によって必要となる国土交通省への申請時に資格取得の証明書を添付できることです。自身のドローン知識を証明できるので、申請時にも役立つでしょう。
また、ドローン検定協会と提携している団体の講習に参加するとき、一部の座学が免除される利点もあります。さらに、合格者のみが参加できるイベントへの参加も可能なので、ドローンの見聞を広めることができます。
ドローン検定の特徴は、ドローンスクールに通わなくても取得できることです。多くのドローン資格は、資格発行機関が認定しているスクールで取得しなければいけません。しかし、ドローン検定は、スクールに通わなくとも取得できる数少ない資格のひとつなのです。
スクールに通わなくても取れるけど……
ドローン検定はスクールに通わなくても取れますが、ほかの資格とは性質が多少異なっていると考えられます。ドローン検定は知識の証明となる資格であるため、ドローンを操縦できる証明にはなりません。
そのため、操縦できる資格が必要であれば、ほかの資格を取得するか、ドローン検定協会が展開しているドローン教習所へ参加するか、などの方法が必要です。ドローン教習所では、基礎と応用の技能講習を実施しており、講習を修了すると修了証を得られます。
修了証は、ほかのドローン資格と同じように、国土交通省への申請時に添付したりすることが可能です。
ドローン検定は4級から1級まである
ドローン検定の難易度は4級から1級まであり、数字が低くなるほどむずかしい試験になります。4級と3級は受験資格がありませんが、2級は3級の合格者、1級は2級の合格者しか試験を受けることはできません。試験に合格すると合格証が発行されますが、2級はピンバッチももらえます。
1級の合格者はピンバッチに加え、希望すればドローン検定協会のホームページにプロフィールを載せることが可能です。ビジネスでドローンを飛ばす方であれば、宣伝になるので合格したら掲載してもらうのもよいのではないでしょうか。
試験内容は、基礎知識として用語やドローンの動作に関する問題、航空工学や気象学の問題、ドローンの構造や関連法律などの専門知識が問われる問題が出題されます。また、受験する級位によって同じ出題範囲でも難易度が異なります。さらに、級位があがるほどむずかしい範囲の問題も出題されるのです。
試験は、全50問で1問あたり2点の配点となっています。そのため、100点満点の試験で、合格するには80点以上が必要です。各問題は、4択の選択肢から解答を選ぶマークシート方式です。

ドローン検定の申込み方法
ドローン検定を受験するためには、申込みが必要です。申込みは、試験の約1ヶ月前から可能で、申込み期間は試験の前月末日が多いようです。ただし、定員がいっぱいになった場合は、申込み期間内であっても受付を終了することもあるので、早めに申込むことをおすすめします。
申込み方法は、ドローン検定協会のホームページからできます。試験会場を選択する必要があるので、お近くの試験会場を選ぶとよいでしょう。先着順になるおそれがあるので、希望する試験会場を選べないこともあるので気をつけてください。
ドローン検定は、年6回ほど受験のチャンスがあります。ただし、1級に関しては半分の3回しかチャンスがありません。試験は主に日曜におこなわれますが、平日開催の場合もあるので、都合のいい試験日が選べます。
気になる試験費用ですが、各級位によって異なります。3級と4級は1万円以下で、1級・2級は2万円以下です。
試験日程や費用は変わるおそれもあるので、受験するのであれば協会ホームページを確認してください。その際に、どこの試験会場があるのかもチェックするようにしましょう。
ドローン検定合格のための勉強法
ドローン検定の勉強法は、テキストを購入して勉強するという方が多いです。ドローン検定協会が公式テキストを出しているので、それを活用してください。テキストには練習問題が掲載されているので、練習問題を活用して試験の準備をすすめましょう。
テキストを活用して勉強する場合、3級・4級は1~2週間くらい勉強すれば、合格できるのではといわれています。ただし、あくまでも目安なので、必要だと思ったら勉強時間を増やしたり、関連書籍を購入してみて勉強したりするなどの工夫をしましょう。
また、ドローンスクールに通う方法もひとつです。スクールでは、操縦技術以外にもドローン検定と出題範囲と重なる構造や法律などの知識についても勉強できます。そのため、スクールで操縦技術と知識を勉強して、ドローン検定の試験にいかすということもできるでしょう。
スクールであれば、ドローン検定では証明できない操縦技術に関する資格の取得機会が得られます。スクールは、知識を証明するドローン検定と操縦技術を証明する資格の2つに役立つので一度検討してみるのもよいのではないでしょうか。
知っていると役立つかも?ドローンの用語を少し解説
一部ではありますが、ドローン検定にも役立つかもしれないドローンの用語をご紹介します。あくまで、参考ですので試験に出題される表現とは異なることがあるかもしれません。詳しく知りたい方は、ドローン検定協会のテキストで確認するようにしてください。
航空法
航空機の安全な運用をおこなうための法律で、国土交通省が所管しています。平成27年の12月に一部改正がおこなわれたことで、無人航空機に関する規定などが追加されました。
ジャイロセンサー
回転の速さである、角速度を検出するセンサーです。性能が似ているものに、加速度センサーがあるので、間違えないようにしましょう。加速度センサーは、前後・左右・上下にどれくらい加速度がかかったかを検出します。
飛行禁止空域
- ・空港などの周辺
- ・150m以上の空域
- ・人口集中地区(DID地区)上空
これらの空域でドローンを飛ばすためには、国土交通大臣からの「許可」が必要です。

承認が必要なケース
- ・夜間飛行
- ・目視外飛行
- ・人や物件などとの距離が30m未満での飛行
- ・イベントなどの人が集まる場所の上空での飛行
- ・危険物を載せた飛行
- ・物件の投下をともなう飛行
これをおこなうには国土交通大臣からの「承認」を得なければなりません。
まとめ
ドローン検定について、お話ししました。発行機関や試験の概要、出題範囲などを簡単にご紹介しましたので、受験を考えている方は参考にしてみてください。また、申込みをする際、1級を受験する方は特定の試験日でしか受験できないので気をつけましょう。
コラムでは、ドローン検定の勉強方法も紹介しました。ドローン検定協会の公式テキストで勉強する方法やドローンスクールを活用する方法を解説したので、自身にあった方法を選びましょう。また、試験に出るかもしれないドローンに関する用語も一部ご紹介したので、ぜひ役立ててみてください。
