2019.02.07(木)
ドローンが普及している産業とは?市場拡大で生まれる新たなビジネス

ドローンの普及率は年々増加しています。 ドローンの技術開発は今も進められており、さまざまな産業への普及が期待されています。
では、一体どのような産業においてドローンは普及していっているのでしょうか?今回は現在すでにドローンが普及している産業だけでなく、ドローンの将来についても考えていきます。ぜひご一読ください。
ドローンの普及率は年々拡大!市場規模について
ドローンが普及するにしたがって、ドローンの市場規模もまた拡大しています。その拡大速度は非常に速く、今後も市場はますます発展していくことでしょう。
この市場拡大には、ドローンに関する技術の進歩も大きく関わっていると考えられます。数年前と比べても、現在のドローン技術の発展は目覚ましいものがあるのです。
経済産業省の発表したロードマップによると、今後もさらにドローンの技術開発は進められていくとされています。2020年にはドローンの有人地帯での目視外飛行が可能だとされており、ドローン市場も拡大していくことでしょう。
また、ドローン市場において重要な役割を果たすのはサービス産業だといわれています。もちろん機体そのものの売買や、ドローンスクールなどの周辺サービスも拡大していくとされています。しかし、将来的にはドローンを用いたサービスが市場の多くを占めるようになると考えられているのです。
現在のドローン市場におけるサービスが占める割合は半分程度だといわれていますが、将来的にはおよそ7割にまで達するのではないかと考えられています。今後のビジネスにおいて、ドローンを用いたサービス業は無視できない存在になっていくかもしれません。

ドローンの普及が進んでいる主な産業分野
現在、すでに多くの産業分野へとドローンは普及していっています。ドローンを利用している産業分野の一部を紹介しましょう。
空撮分野
現在もっともドローンが普及している分野が空撮です。映画やテレビなどで空撮映像を目にする機会も多いのではないでしょうか。
高性能なカメラを備えたドローンや、ブレを補正することに長けたドローンなど、空撮に適したドローンが次々と開発されていっています。今後も空撮分野ではドローンが使われ続けていくことでしょう。
農業分野
農業におけるドローンの役割は、主に農薬散布です。空中から農薬を散布することで、人力での散布に比べてより高効率な農薬散布が可能なのです。
以前から農業分野では、無人ヘリコプターによる農薬散布がおこなわれていました。しかし今後は、ドローンの普及によって無人ヘリコプターよりも安価かつ簡単に農薬散布ができるようになっていくでしょう。
インフラ点検分野
ドローンは小型かつ飛行が可能な機器です。そのため、高いところや狭いところの点検をしなければいけないインフラ点検の分野でもドローンは重宝されています。
また、ドローンは搭載する装備を変更できるので、臨機応変に使い分けることができます。たとえば、高性能カメラを用いた構造物表面の点検だけでなく、赤外線カメラやレーダー探知機によって構造物内部の点検もおこなっているのです。
測量分野
もともと測量分野では、航空機を用いた航空写真測量法という測量がおこなわれていました。この方法では広い範囲を素早く測量することができますが、高コストなうえに準備に時間がかかるため、複数個所を測量するには向いていないという欠点があります。
一方ドローンは、航空機よりも持ち運びが簡単で離陸までの準備もあまり必要ありません。したがって、複数個所にまたがった測量や狭い範囲の測量では、ドローンによる航空写真測量法がよくおこなわれているのです。
ドローンの普及は今後も拡大が予想される
すでにさまざまな産業分野にドローンが普及していっていることは先ほど述べたとおりですが、今後さらに多くの産業へとドローンは普及していくと考えられています。
2017年に経済産業省は「空の産業革命に向けたロードマップ」というものを発表しました。これは、ドローン市場が今後どのように発展していくかという予想をまとめたものです。
このロードマップによれば、ドローンは2020年までには有人地帯における目視外飛行が可能になるとされています。すなわち、あと数年後にはドローンの完全自律飛行技術も確立していくと予測されているのです。
現在のドローン利用は、目視内での飛行がほとんどです。もしもドローンの完全自律飛行が可能になれば、現在はドローンの活用が難しいような産業分野へもどんどんドローンは普及していくことでしょう。
ドローンの普及拡大で生まれる未来のビジネス
将来的にどのような産業へとドローンは普及していくと考えられるでしょうか。
現在研究が進められている分野としては、たとえば宅配サービスが挙げられます。トラックによる輸送では、道理や橋など地上の交通インフラが整備されている必要がありますが、ドローンではそのような制約は受けません。そのため、発展途上国や災害現場などでの輸送業務にドローンが便利なのではないかと期待されているのです。
また、前述のように将来的にはドローンは有人地帯における目視外飛行ができるようになるといわれています。その場合、市街地における各家庭への配達もドローンがおこなうようになるかもしれません。
さらに、複数のドローンを同時に用いてドローンによる警備をおこなおうという研究もされています。現在ではドローン間の管制システムなど多くの課題を抱えてはいますが、今後研究が進めば実現可能になってくるでしょう。

まとめ
ドローンの普及率は年々増加し、それにあわせてドローンの市場も拡大していっています。このドローン市場の拡大は、今後も続いていくと考えられます。
ドローンの普及拡大は産業においても例外ではありません。農業やインフラ点検など、すでにさまざまな産業においてドローンは活用されています。
また、今後さらにドローン技術は発展していくと予想されています。2020年にはドローンの完全自律飛行が可能であるともされているため、現在ではドローンの利用が難しい産業でも将来的にはドローンが活用できるようになるでしょう。
