2018.12.20(木)
リポバッテリーの寿命目安とサイン!より長く使うためのポイントとは

ドローンは非常に便利ですが、その反面さまざまな危険があります。ドローンの墜落事故などについてニュースで目にしたことがある方も多いでしょう。
しかし、ドローンの危険性は墜落や衝突などの事故だけではありません。じつは、ドローンに使われているリポバッテリーも、正しい取扱い方を知らなければ事故のおそれがあるのです。
今回はそんなリポバッテリーの寿命や危険性について解説していきます。しっかりと取扱い方を把握して、ドローンを安全に使用しましょう。
目次
ドローンの動力として使用されるリポバッテリー
リポバッテリーとは、「リチウムイオンポリマー電池」の略称です。非常に小型でありながら大容量であるという特徴をもっているために、軽量化が大切なドローンなどに用いられています。
しかし、そういった優れた面をもつ一方で、リポバッテリーには寿命や過充電などの要因でバッテリー内部にガスが蓄積されてしまうという欠点があります。このガスは可燃性であるため、場合によっては発火・爆発の危険性があるものです。
リポバッテリーは正しく使っていれば便利なものですが、取り扱いを誤ると危険なこともあると知っておきましょう。
リポバッテリーの寿命はどれくらい?
リポバッテリーに寿命がきてしまうと発火や爆発の危険性が増してしまいます。常にリポバッテリーの寿命を気にするようにしましょう。
リポバッテリーの寿命の長さは、製品による差が激しいといわれています。また、使用環境によっても大きく変わってきます。
そのため、一概に「リポバッテリーの寿命はこれくらい」だとはいえません。一般には充放電を100回程度繰り返すとおおよそ寿命であるといわれているようです。

リポバッテリーの寿命が近いサイン
つい先ほど述べたように、〇年使ったらリポバッテリーの寿命だ、というようなことは定まっていません。そのため、リポバッテリーの寿命が来ているかどうかは定期的にチェックする必要があります。
リポバッテリーの寿命が近いサインとしてもっともわかりやすいのが、リポバッテリーの変形です。寿命が近づいたリポバッテリーは内部にガスが発生するため、膨らんでしまうのです。リポバッテリーが膨らんできたら、それ以上の使用はやめたほうがいいでしょう。
また、このリポバッテリー内部で発生するガスはリンゴのような臭いがするといわれています。リポバッテリーから変な臭いがしたときも、寿命だと思ってよいでしょう。
リポバッテリーの寿命をしっかりと確認するためには、電圧チェッカーを使った電圧の検査がおすすめです。満充電したはずなのに電圧が低いというときにはリポバッテリーに寿命がきていると判断できます。
リポバッテリー用の小さくて安価な電圧チェッカーはネット通販などで手に入るので、いくつか用意しておくといいかもしれません。
リポバッテリーの寿命を無視するのは危険
リポバッテリーの寿命がきても、「多少膨らんでいるくらいならまだ問題ないだろう……」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、寿命を迎えたリポバッテリーを使い続けるのは非常に危険です。
先にも述べたように、リポバッテリーが膨らんでいるのは内部で発生したガスによるものです。このガスは可燃性であるため、ちょっとしたきっかけで発火・爆発に至ります。
もしドローンの飛行中にリポバッテリーが爆発してしまえば、当然ドローンは無事では済まないでしょう。さらに、炎上するドローンが墜落することになるので、被害が拡大してしまうおそれもあります。
また、寿命のきたリポバッテリーは保管しておくだけでも危険です。気温の変化などの要因で発火する場合があるので、火事などの原因となるおそれがあるのです。
リポバッテリーの寿命が近いと感じたら、すぐに処分するようにしましょう。

リポバッテリーの寿命を長くする使い方
リポバッテリーの寿命は、使用環境に大きく左右されます。ここでは、リポバッテリーの寿命をなるべく長くする使い方を解説しましょう。
過充電しない
リポバッテリーを充電する際には、専用の充電器を使いましょう。専用でない充電器を使うと、すでにリポバッテリーが満充電されているにも関わらず充電を続ける過充電が起きてしまいます。
リポバッテリーは過充電に非常に弱く、寿命が縮む原因となります。最悪の場合その場で発火するおそれもあるので、過充電はしないようにしましょう。
過放電しない
過充電と同様に、過放電もリポバッテリーの寿命が縮む原因となります。バッテリーを使いきらないようにしましょう。
極端に高温、低温になる場所で使用や保管をしない
リポバッテリーの電圧は、温度によって大きく変化します。満充電状態でなくても、高温によって電圧が上がることで、過充電のような状態になってしまうことがあるのです。低温でも同様に、過放電のような状態になってしまいます。
温度差の激しい場所で使用や保管をしない
温度差の激しい場所は電圧が乱れる場所です。リポバッテリーの寿命に悪影響を与えてしまうので、できるだけ一定の温度下で使用するとよいでしょう。
ただし、温度が高すぎる場所、低すぎる場所は避けてください。
衝撃を与えない
リポバッテリーは衝撃によって故障することがあります。故障に至らない場合でも、内部にガスがもれてしまう可能性があるため、できるだけ衝撃を与えないように使用・保管しましょう。

まとめ
ドローンに使われているリポバッテリーは、小型かつ大容量と非常に優れたバッテリーです。その反面発火や爆発の危険があるため、取扱いには注意しましょう。
とくに、寿命のきたリポバッテリーは危険です。おおよそ100回程度の充放電でリポバッテリーは寿命だといわれています。
リポバッテリーの寿命は、リポバッテリー本体の変形や異臭で判断することができます。電圧によっても判断できるので、不安が残る場合には電圧を検査するといいでしょう。
そして、寿命のきたリポバッテリーは非常に危険なので、使用しないでください。保管中に発火・爆発する危険もあるので、すみやかに処分するべきです。
リポバッテリーの寿命を長くするためにも、過充電や過放電は避けたほうがいいでしょう。また、高温や低温にも弱いので気をつけて扱ってください。
