2018.09.25(火)
ドローンに国家資格はあるの?操縦に関する資格と取得するメリット

近年、ドローンは空撮やレースだけでなく、農業やビジネスなどの分野で活躍しています。ニュースなどでもドローンの話題を目にすることも多いのではではないでしょうか。
この記事をお読みいただいている方の中には、「ドローンの資格を取りたい!」と思っている方も多いはずです。ドローンにはどんな資格があるのでしょうか。また、ドローンには国家資格はあるのでしょうか。本コラムでは、ドローンに関する資格について解説しています。
目次
資格には大きく分けて「国家資格」と「民間資格」がある
大きく分けて資格には、「国家資格」と「民間資格」があります。この2つにはどのような違いがあるのでしょうか。
・国家資格
国家資格とは、国の法律に基づいて認定される資格です。審査基準である資格試験の実施は国や国の委託機関が管理しています。
・民間資格
民間団体、もしくは民間企業が任意で認定する資格です。審査基準は民間団体及び民間企業によって異なります。
このように、国が管理している資格のことを「国家資格」と呼び、民間団体が管理している資格を「民間資格」と呼びます。さて、現在ドローンの国家資格はあるのでしょうか。

国家資格は存在する?ドローンに関する資格情報
現在、ドローンの国家資格制度はまだ日本にはありません。しかし、ドローンの民間資格はそれぞれのドローンスクールにおいて確立されています。
近年では、簡単に操縦できるドローンも多く登場していますが、ドローンの事項にはさまざまな規制やルールがあります。もしそれらを知らずに飛行させた場合、法律違反になってしまうことや、事故を引き起こす危険もあります。
そのため、ドローンに関する知識や操縦スキル身につけるためにドローンの民間資格を取得することをおすすめします。では、現在存在しているドローンの民間資格には、どのようなものがあるでしょうか。
DPA認定資格
そのため、ドローンに関する知識や操縦スキル身につけるためにドローンの民間資格を取得することをおすすめします。では、現在存在しているドローンの民間資格には、どのようなものがあるでしょうか。
また、学校によっては、1日1時間でドローンの資格取得可能なコースなど、各学校独自のコースもあります。
DPA認定のドローンスキルは星の数として評価されます。フライトコースに受かると1つ星、ビジネスコースに受かると2つ星といった具合です。星が多い方が、より専門的なドローンのスキルを持っている証になります。
JUIDA認定資格
「一般社団法人日本UAS産業振興協会 (JUIDA )」が運営しているドローンスクールで、こちらも全国各地にスクールが点在しています。
受講料金は学校によって違いがあるようです。資格取得するためには、3~4日間の座学・実技講習最終日の試験に合格する必要があります。
DJIスペシャリスト
「DJI JAPAN」が認可している資格です。この資格を得るためには「DJI CAMP」と呼ばれる、全国各地で開催されている資格取得試験に受からなければなりません。
資格試験受講料は開催地により異なります。試験は筆記試験と実技試験があり、実技試験のレベルは比較的高いといわれています。確かな操縦技術を身につけたい方におすすめのスクールです。
ただし、DJI CAMPには実技講習がありません。そのため、実技試験に備えた事前練習が必要となります。合格すると「DJIスペシャリスト」と呼ばれる資格を得られます。
ドローン検定 (1級~4級)
ドローン検定協会運営のドローンの知識に関する検定試験です。ドローンの操縦技能の資格ではないため、ドローンの操縦に関する資格を取得したい場合は、他のドローンの民間資格と合わせて取得るとよいでしょう。ドローン検定には、1級から4級まであります。試験内容は筆記試験のみです。

特定の周波数で飛行させる場合は「第三級陸上特殊無線技士」が必要
現在、ドローンは無線電波で動いています。ドローンが動かすときの周波数は、2.4Ghzがもっとも多いといわれています。これは、スマホやパソコンで使うWi-Fiと同じ周波数であるようです。
2.4Ghzの周波数のみを利用するのであれば、資格を取得する必要はありません。しかし、電波法が2016年8月に改正され、ドローンは5.7Ghzの周波数も飛ばすことが可能になりました。
5.7Ghzの周波数内でドローンを飛ばしたい場合は、「第三級陸上特殊無線技士」の資格が必要です。第三級陸上特殊無線技士の資格は、国家資格にあてはまります。つまり、ドローンの国家資格ともいえるでしょう。ドローンビジネスを考えている方は、取得しておくとよいでしょう。
第三級陸上特殊無線技士には年齢などの制限は特にありません。資格を取得するには、直接この国家試験を受験するか、インターネットを利用した座学の要請講習を経て合格するかのどちらかになります。
ドローンビジネスなら「第4級アマチュア無線技士」も取得しよう
さらに多くの場面で活用するためには「第4級アマチュア無線技士」も取得しておくべきでしょう。こちらも直接的ではありませんが、第三級陸上特殊無線技士と同じく、ドローンの国家資格とも呼べるものです。
ドローンには「First Person View (FPV )」という一人称視点で操作するための機能が搭載されている機種が存在します。FPVは、自分がドローンに本当に乗っているかのような感覚を味わえる機能です。
FPV機能を使うためには、ドローンについているカメラの映像を電波で送信し、専用のモニターで受信する必要があります。FPV機能のついたドローンの操縦に必要なのが、「第4級アマチュア無線技士」です。

まとめ
ドローン専用国家資格は現在ありません。しかし、間接的に関係する国家資格として「第三級陸上特殊無線技士」と「第4級アマチュア無線技士」があります。
ドローンをいろいろな場面で活用するためには、これらの資格を取得することをおすすめします。また、ドローンには民間資格が存在し、取得しておくことでドローンの飛行技術や知識を持っていると証明することができます。
ドローンの民間資格には種類があるため、自分の目的にあった資格、スクールを選びましょう。ドローンの活用はこの先発展していくはずなので、将来に向けて資格を取得してみてはいかがでしょうか。
